大相撲の春場所で左上腕部と左大胸筋を負傷し、春巡業を休場中の横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)が27日、3連覇が懸かる夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)の出場について「しっかり調整してやりたい。(出場する)そういう気持ちでいます」と前向きに話した。国技館で行われた日本相撲協会の研修会で久々に公の場に姿を現した。

 春場所13日目の日馬富士戦で負傷。奇跡的な逆転優勝を果たしたが「約1カ月の療養は必要」と診断されて春巡業を全休していた。それでも、土俵に下りて四股などを踏み続けた成果か、体は一回り大きくなり、ほかの横綱と並んだ写真撮影では体の張りや大きさが目立った。横綱白鵬らに「元気か?」と聞かれると、にこやかにうなずいた。

 内出血もみられていた患部の状態についても「順調に来ている。巡業に出られなかったことは非常に残念でしたが、しっかり治して、夏場所でまた元気な姿を見せたい」と話した。