大相撲の横綱稀勢の里(30=田子ノ浦)の横綱昇進披露宴が6日、都内のホテルで行われ、八角理事長(元横綱北勝海)や白鵬、日馬富士、鶴竜の3横綱ら約1500人が訪れた。

 開演を前に取材に応じた稀勢の里は「(披露宴は)本当に、ここまでしてくれた方々のおかげ。感謝の気持ちを伝えたい」と話した。

 会場入り口には三つぞろいの化粧まわしが飾られ、新たに3組が初披露された。そのうちの1つは漫画「北斗の拳」の化粧まわし。自身が選んだ長兄ラオウの前に立った横綱は、職人が2カ月半かけて、苦労しながら立体的に描いたデザインを眺めて「話を聞くと、ずいぶんと時間を費やしてつくってくれた。そういう人たちや、贈ってくれた人たちの気持ちも考えながら土俵に上がりたい」とあらためて感謝した。

 今後の目標について聞かれると「万全で15日間、やり通すというのが一番だと思うし、優勝争いに絡むのが一番」ときっぱり。6年前に急逝した先代師匠の鳴戸親方(元横綱隆の里)には、5年前の大関昇進披露宴も、この日の横綱昇進披露宴も、その勇姿を披露することができなかったが「あまりにも出世が遅くて、このような姿を見せられなかったが(全ては)基本をつくってくれた先代のおかげだと思っている。感謝の気持ちを忘れず、またいい報告ができるように精進したい」と誓っていた。