昨年は学生横綱、一昨年はアマ横綱の実績を引っさげて今場所、鳴り物入りでデビューした幕下15枚目格付け出しでモンゴル出身のトゥルボルド改め水戸龍(23=錦戸)が、2番相撲に登場。東幕下12枚目の鶴林(23=木瀬)を逆転の小手投げで破り、プロ初白星を挙げた。

 初日の1番相撲は、天空海(26=立浪)に敗れ黒星デビュー。「緊張で力が抜けてしまった」と課題を残した土俵だった。この日も土俵に入ってから、ちりを切る所作を忘れ腰を下ろそうとしてしまい、慌ててちりを切るなど「緊張で間違えてしまいました」とプロの雰囲気には、まだ慣れてないようだった。それでも正面土俵に寄り立てられ絶体絶命の体勢になったが「一瞬、この前(1番相撲)負けたことを思い出して『この前みたいに力を抜いちゃだめだ』と思って何とか残した」と底力を発揮。抱えた右から逆転の小手投げを打って勝った。

 内容には不満がある相撲だったのは間違いないようで「納得いかないですね。何とか勝った。自分の相撲を取りたいですね」と3番相撲以降を見据えた。同じ幕下15枚目格付け出しで初土俵を踏んでいる矢後(尾車)が連勝していることも「落ち着いて取って連勝している。オレも頑張らなきゃいけない、という気持ちは少しある」と刺激にしているようだ。