横綱白鵬(32=宮城野)が29日、都内のホテルで夏場所の一夜明け会見を行い、魁皇の持つ歴代最多の通算1047勝に“リーチ”をかけた思いを語った。

 歴代最多38度目の優勝を13度目の全勝Vで飾り、通算勝利数は1036勝に。記録に並ぶまで11勝、更新に12勝と迫った。3日目の千代翔馬戦で左足親指を「脱臼というか、ぶつけて」負傷しながら、日に日に調子を上げたという。

 「大鵬関の通算優勝32回を超えてから1度は目標を失ったけど、そこから次の目標になったのが通算勝利です。昨年の名古屋場所で通算1000勝を達成するチャンスがあったのに、できなかった。今度こそ名古屋で、という気持ちです」

 通算勝利とともに目標とする「優勝40回」についても「誰も想像しなかった大台と思いますが、今年中に、という思いはあります」と決意を口にした。

 また大関となる高安に関する質問には「関取になる直前に稽古をつけたことを本人も覚えてくれていた。若手を育てるのも我々(横綱)の役目。今場所は14日目、千秋楽と(連敗して)後味の悪い終わり方になったけど、場所前半に見せたような“圧倒する”“体当たり”を見せる、迫力ある大関になってほしい」とエールを送った。