大相撲の夏場所で11勝を挙げて大関昇進が事実上、決まった関脇高安(27=田子ノ浦)が29日、東京都江戸川区の田子ノ浦部屋で会見し「15日間、けがなく取り終えて、ホッとしているところです。今はそれほど実感はないですが、そのとき(昇進伝達式)に感じるものがあると思う」と心境を語った。

 昇進に必要な星勘定をせずに、全勝優勝を狙って臨んだ夏場所。13日目で横綱日馬富士を倒したことで昇進を確定させた。ただ、残る2日間は連敗もした。11勝という数字に「何とか2桁に乗せることができたが、取りこぼしや落とした星がある。悪い癖が出た相撲もあった」と、多かった引き技を反省。「前に出て勝てるようにしたい。悪い癖は稽古場で直すしかない。取り組んでいきたい」と話した。

 自身が抱く大関像は「どんな状況でも堂々としているのが大関」。その上で「中途半端な覚悟では取れない地位。模範となるような堂々とした大関になりたい。正々堂々と取り組む姿勢と、迫力ある相撲を取りたい」と誓い、名古屋場所は「15日間、全部勝つつもりでやりたい」と目標を掲げた。