横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)が、逆転優勝へ望みをつないだ。1差で追いかける大関豪栄道が勝ったため、負ければ優勝を譲ってしまう結びの一番で関脇御嶽海を下した。並走していた平幕の朝乃山が黒星を喫し、優勝は日馬富士と豪栄道に絞られた。春場所の稀勢の里以来11例目となる、千秋楽直接対決から1差逆転優勝へ向けて全身全霊で戦う。

<11勝4敗の優勝>

 1場所15日制が定着した49年(昭24)夏場所以降、最少勝利数での優勝は11勝4敗で2回しかない。

 ◆72年初場所 4敗で3人が並んで千秋楽へ。琴桜と福の花が敗れ、勝った平幕の栃東が初優勝。栃東も敗れていれば8人による優勝決定戦に持ち込まれるところだった。

 ◆96年九州場所 3敗の若乃花と武蔵丸が敗れ4敗の曙、貴ノ浪、魁皇が勝ったため史上初の5人による優勝決定戦に。大関武蔵丸が2度目の優勝を決めた。