大相撲の秋巡業が5日、千葉・八千代市市民体育館での「八千代場所」でスタートした。

 3場所連続休場の横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)は、上位陣ではただ1人、土俵に入り、新入幕の秋場所で敢闘賞を受賞した平幕の朝乃山(高砂)を三番稽古(同じ相手と何番も相撲を取る)の相手に指名した。左四つ、右上手の体勢から万全の寄り、下がりながらの突き落としなど「いろいろ試した」という取り口で、17番取って15勝2敗だった。

 「自分の自慢はそこしかないから。あとは何もない」と笑いながら話すように、スタミナ面の不安も払拭(ふっしょく)した様子。秋場所前の連合稽古以来となる関取との稽古に「初日に間に合わせようという気持ちで調整して秋巡業に来た。元気よくやっていた昔を思い出した」と明るい表情で話した。