医師でジャーナリストの森田豊氏(54)がこのほど、自らのブログで「日馬富士事件について」と題する記事を更新した。医師の立場から「診断書は慎重で厳粛であるべき」と警鐘を鳴らした。

 日本相撲協会の危機管理委員会からの発表で診断書を作成した医師から「頭蓋底骨折」と「髄液漏れ」はともに「疑い」と示された。この点に関し同氏は「いずれも危険性の高い病名を“疑い”として記載したのなら、仮に担当医師が述べた『念のために疑う』であっても、少なくても数週間は経過をみるべき」とし、「疑いや懸念が消えてから新たな診断書を作成し完治などに言及し、相撲を取らせることについて考えるべき」と手順にのっとった丁寧な書き方を求めた。

 また「今回の担当医師のいいたいこと、『頭蓋底骨折や髄液漏れを当初は疑ったが、入院観察中に、その所見を認めないことから、退院後すぐに相撲復帰は可能』ときちんと記載すべきです」と、わかりやすい診断書の重要性を強調した。