日本相撲協会危機管理委員会の鏡山部長(59=元関脇多賀竜)が13日、都内の貴乃花部屋を訪れた。元横綱日馬富士関による平幕貴ノ岩への暴行問題で、全容解明を目指す危機管理委は、貴ノ岩への事情聴取を求めて師匠の貴乃花親方に協力を要請しているが、実現していない状況が続く。そんな中、今回で5度目の訪問。チャイムを3度押したが反応はなく、同行した立田山親方(元前頭薩洲洋)が手にしていた封筒をポストに投函(とうかん)して引き揚げた。

 その後、相撲協会に戻った鏡山部長は「今日(13日)が聴取の日だったので待っていた。来ないということは(現在は協力しないという)意思表示でしょう」と、怒りを押し殺すようにして話した。元日馬富士は11日に傷害容疑で、鳥取県警から書類送検された。貴乃花親方からは捜査終了後の協力を約束されており、危機管理委としては書類送検をもって、聴取に応じるものと思っていた。だが認識の違いが露呈した。この日、投函した文書について鏡山部長は「何で来ないんだと(いう内容)」と、11日に訪問した際、この日の聴取を要請していたものの、何の断りもなく指定の日時が過ぎたことについての説明を求めたことを明かした。