新弟子検査合格者ら14人による前相撲が始まり、元横綱朝青龍のおい、豊昇龍(本名スガラグチャー・ビャンバスレン、18=立浪)が初土俵を踏んだ。昨年九州場所の検査に合格していたが、興行ビザの関係でデビューが1場所遅れた。この日は、元三段目で番付外の雲仙岳(20=境川)を寄り切り、白星でスタートを切った。

 「緊張しました。高校の大会じゃなく、お相撲さんとしてなんで。ここ(両国国技館)で相撲を取るのも初めてでしたから」。まわしを取らず、突き押しのみで押し出しを狙ったが「重かったから」と、151キロの相手の重みを感じてまわしをとったという。イメージと違う内容に「50、60点ですかね」と苦笑いした。

 叔父にちなんだしこ名。師匠の立浪親方(元小結旭豊)の現役時のしこ名から「豊」をもらい、叔父から「龍」をもらった。「“しょうりゅう”だし、青龍かな」と思ったが、同親方の「“しょう”で別の字もある」との勧めで「のぼるでしょ? すごい字」と「青」でなく「昇」を選んだ。

 強力なDNAを継ぐ。「叔父さんはここで何度も優勝した。僕もそれを継ぎたい。横綱までいかないとダメ。優勝したい」と、力強い抱負を口にした。