5場所連続休場中の横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が節分の日の3日、新横綱として参加した昨年に続き、千葉・成田山新勝寺で行われた節分会に参加し、豆まきをした。横綱白鵬(宮城野)、関脇御嶽海(出羽海)、平幕の隠岐の海(八角)、遠藤(追手風)も参加。大フィーバーに沸いた昨年から2万3000人減ったが、午前と午後の2回合わせて集まった4万5000人の参拝客に、手にした豆を豪快にまき、五穀豊穣(ほうじょう)、東日本大震災の被災地復興を祈った。

 用意された大豆860キロ、殻付きの落花生400キロを、NHK大河ドラマ「西郷どん」の出演者である瑛太、黒木華、北川景子らとまいた稀勢の里は「気持ちよく、まかせていただきました。毎年、呼んでいただきありがたい。(出身地の)茨城から来てるよ、とか地元から来ている人もいた。たくさんの声援をいただいて、ありがたいことです」と時折、笑みを浮かべながら話した。

 4場所連続休場明けで迎えた初場所は、昨年3月の春場所で発症した左胸部の痛みを再発させ6日目から休場。昨年の来場は、新横綱として晴れの姿を見せていただけに「このような形で(豆まきに)戻ってくるとは思わなかった」と正直な胸の内を明かし「しっかり(神の)ご加護があるように、日常生活からしっかりとやりたい」と切望した。

 休場した初場所中に稽古を再開した際、次に出る場所は進退をかける覚悟を口にしていた。場所後の横綱審議委員会では、次回出場で途中休場しても進退は問わず“1場所猶予”の見解が示されていた。そのことは報道などで「(情報は)入っている」と言う。その上で「しっかり回復するのが大事。焦らずやっていきたい」とし、出場場所についても慎重な判断で下すようだ。