日本相撲協会は26日、大相撲春場所(3月11日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表し、3場所ぶりの復帰を目指す貴ノ岩(27=貴乃花)は、西十両12枚目に番付された。

 貴ノ岩は昨年10月の鳥取巡業で、当時の横綱日馬富士(引退)から暴行された傷害事件で頭部などにケガを負い、東前頭8枚目だった同11月の九州場所を全休。番付を東十両3枚目に落とした今年1月の初場所も全休した。

 通常なら幕下陥落も危ぶまれるところだが、角界内で起きた傷害事件の被害者という立場に配慮。特例措置として日本相撲協会の理事会で、初場所を全休しても診断書を提出すれば、春場所は「十両最下位」にとどめる決定を下した。

 番付上、この「十両最下位」は14枚目。理事会の決定通りならこの14枚目に番付されるところだが、春場所番付では大量7力士が、十両と幕下を昇降下。バランスを考慮し、通常の番付と成績では幕下から昇進する可能性が低い力士を貴ノ岩より番付下位に置き、貴ノ岩をこの12枚目に据えたと思われる。十両14枚目なら、負け越せば幕下陥落となるところだが、12枚目の位置なら通常、7勝8敗の1点の負け越しなら十両にとどまりそうだ。