大相撲春場所8日目の18日にエディオンアリーナ大阪内の支度部屋で十両貴公俊から殴打された付け人の序二段貴西龍が10日目(20日)の取組後「関取は昨日もおとといも『すみません』と謝ってくれた。自分も悪かった」と暴行被害後初めて心境を語った。

 貴西龍は8日目の取組で出番を伝えるのが遅れ、腹を立てた貴公俊から敗れた後に顔面を複数回殴られた。その影響で下唇が腫れ、鼻の下付近にはあざが残っている。ただ「付け人としてサポートできず、関取に申し訳ないことをしてしまった。もう動揺などなく、自分も相撲に集中したい」と冷静に話す。敗れはしたが、師匠の貴乃花親方(元横綱)は「元気に相撲を取ってくれた」と胸をなで下ろした。

 貴西龍は19日には大阪市内で日本相撲協会危機管理委員会の事情聴取を約1時間受けた。「(殴られた際の)状況などを説明した」と明らかにした。