元横綱大鵬の孫が“予定通り”に、序ノ口デビュー場所で7戦全勝をマーク。優勝で大器の片りんを見せつけた。

 ただ一人、6戦全勝で迎えた東序ノ口18枚目の納谷(18=大嶽)はこの日、西序ノ口2枚目の朝日鳳(17=朝日山)と対戦。身長で10センチ以上低く、体重でも50キロ以上軽い相手に、得意の突き押し3発を繰り出し、わずか2秒あまりで押し出し勝負を決めた。

 優勝のかかった一番でも「特に緊張感はなかった。(優勝)すると思ってやってきたし、しっかり自分の相撲を取れば負けないと思っていた」と悠然とした受け答え。初めて番付にしこ名が載る序ノ口での優勝は「入る前から当たり前」と、埼玉栄高時代の実績から単なる通過点ととらえていた。それでも無難なスタートとはいえ「とりあえずうれしい。しっかり、いいスタートを切れたので、この流れでずっと上まで行ければいいなと思います」と弾みにしたい考えだ。祖父の大鵬も、父の貴闘力も成しえなかった序ノ口優勝を果たし、満点のスタートを切った。