大相撲高砂部屋入りした東洋大の寺沢樹(22)が23日、東京・日本武道館で行われた同大の卒業式に出席した。

 初土俵を踏んだ春場所の行われている大阪から前日に東京に戻り、式後には陸上の桐生祥秀、競泳の大橋悠依とともに報道陣の前で会見。「あんなすごい2人と並べて光栄です」と緊張感たっぷりに話した。

 初土俵は「アマチュアと全然雰囲気が違いました」と言いながらも、昨年の全国学生選手権団体優勝メンバーの実力を発揮して前相撲2連勝で一番出世。それでも「雑用も多いし、大変です。ちゃんこが最後なので、おなかが減って。でも、親方や兄弟子が優しく不安はないです」と言った。

 新潟・佐渡島出身。「島の人がすごく応援してくれている」。入門前には里帰りして、三浦基裕佐渡市長(61)を表敬訪問。米を贈られて「食べて太れってことですかね」と182センチ、130キロの体で笑った。目標は「1場所でも早く関取になること」。そのために白星を重ねる決意で「21連勝に近づければ」と、昨年無敗で幕下まで上がった炎鵬(宮城野)の記録を意識して話していた。