横綱鶴竜(32=井筒)が4度目の優勝を飾った。後続と2差で迎えた豪栄道と結びの一番。土俵際ではたき込み、13勝1敗とした。16年九州場所の3度目V以降、頸椎(けいつい)、左肩、両足首、腰など度重なる故障に見舞われたが、今場所「チャレンジ」をテーマに、8場所ぶりに賜杯をつかんだ。大一番で、引く悪い癖が出て「相撲は最悪」と自嘲気味に笑ったが、優勝後の花道で感極まって涙を浮かべた。

<鶴竜の苦闘メモ>

 ▽16年11月 14勝1敗で3度目V。

 ▼17年1月 金星3個配給、頸椎(けいつい)、左肩負傷により11日目から休場。

 ▼3月 10勝5敗。

 ▼5月 5日目から休場。左足首に遊離軟骨が判明。

 ▼7月 4日目から休場。右足首靱帯(じんたい)損傷。師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)が「次出る時は…」と進退問題に言及、本人も応じる。

 ▼9月 全休。10月1日に都内で結婚披露宴。

 ▼11月 出稽古で腰部挫傷、右足首剥離骨折。場所を全休。

 ▼12月 酒席に同席しながら元日馬富士関の暴行を止めなかったとして1月の給料全額不支給の処分を科された。

 ▼18年1月 「進退場所」の声の中、10連勝と快進撃を見せるが、11日目から4連敗。ただ7場所ぶりに15日間皆勤する。2月1日に内視鏡手術で左足首の遊離軟骨を除去。

 ▽3月 8場所ぶり4度目V。