大相撲の春巡業は20日、東京都町田市で行われ、夏場所(5月13日初日・両国国技館)で初の大関とりに挑む関脇栃ノ心が関取衆との申し合いを再開し、無傷の15連勝と順調な調整を披露した。

 夏場所での新三役確実な遠藤を土俵下まで一気に追いやり、差し身のうまい隠岐の海に対しては、得意の右四つ左上手で力強く寄り切った。右肩を痛めており「ちょっと気になるけど、四つ相撲や突き、押しとかいろんなタイプの力士とやりたかった」と満足げ。春巡業が終了する27日までに大関高安に稽古を申し込む意向で、夏場所に向け「頑張る。やってやる」と意欲をみなぎらせた。

 左大胸筋などのけがで6場所連続休場中の横綱稀勢の里は平幕栃煌山に6勝5敗と苦しんだ。腰が高く簡単にもろ差しを許し、武器の左おっつけも出なかったが「課題が見つかって、次につながる」と自らに言い聞かせるように話した。