2場所連続休場から復活を目指す横綱白鵬が1日、都内の部屋で新しい綱を作る「綱打ち」に臨み、珍しいコラボレーションを披露した。真新しい綱を締めて土俵入りを行い、その最中に能楽師の大倉正之助が鼓を打った。綱と鼓でともに麻を使うという縁で実現した初の試みで、厳粛な雰囲気が稽古場に流れた。白鵬は「気持ちが良かった。気合が入った。いい緊張感でできた」と充実した表情を浮かべた。事前の打ち合わせなしで、四股を踏むタイミングと大鼓を打つタイミングがばっちり合い「僕もプロ、先生もプロ」と得意顔を見せた。

 若い衆による綱打ちが行われている最中も、土俵脇で四股やすり足などで汗を流した。負傷した両足親指の具合も良好。「(あと28勝の)幕内1000勝に少しでも近づけるようにね。準備がありますからね」と夏場所へ意気込みを語った。