関脇が強い場所は盛り上がる-。角界に古くから伝わる言葉通り、今場所は両関脇が、初日から白星を並べ場所を引き締めている。協会トップも、その強さを認めている。

 東の栃ノ心(30=春日野)、西の逸ノ城(25=湊)ともに4戦全勝。幕内後半戦の審判長を務めた、審判部の阿武松部長(56=元関脇益荒雄)は、大関とりのかかる栃ノ心を「(大関が)近づいているのではないでしょうか」と話した。今場所初日には、大関とりに関して「毎日の相撲の内容と流れを見て(審判部内の)みんなで声が上がっていくもの」と、昇進に必要な白星のラインなど具体的な数字の明言は避けているが、ここまでは合格点のようだ。

 また逸ノ城についても「強いですね。1つ上を目指せる力士になった」と評価。前頭筆頭、小結で10勝、9勝と好成績を続けているだけに、今場所後の成績次第では、7月の名古屋は大関とりの場所になってもおかしくない。

 協会トップの八角理事長(54=元横綱北勝海)も栃ノ心の一番について「お互い(御嶽海と)立ち合いが合わなかったように見えたが、集中力を切らさなかった」と精神面の充実ぶりも評価。逸ノ城に対しても「どっしりしていた」と安定した相撲っぷりを感じ取っていた。