自身初の2場所連続優勝を狙う横綱鶴竜(32=井筒)が1敗を守って、勝ち越しを決めた。平幕の正代を低く強い立ち合いで後退させ、押し出した。正代は同じ時津風一門で、普段から稽古で何度も相撲を取っている。しかも、これで8戦全勝と合口抜群。「(稽古より本場所で力を出す)場所相撲だからね」と警戒していたが、完勝とあって「立ち合いが良かったですね。こういう相撲が毎日とれたら」と満足そうだ。

 4場所連続休場を乗り越え、初場所、優勝した春場所と15日間相撲を取りきってきた。体力的な問題解消は「初場所を終わった時点で、できています」と言い、後半戦に突入しても不安はない。この日、豪栄道も休場し、大関が2人ともいなくなった。角界の“顔”と呼べる存在が減る中で「僕も休んでいた時期がある。その分頑張ります」という。中日だった前日夜は、恒例の“焼き肉ディナー”を、付け人たちとともに楽しんだ。好物のハチノスもしっかり食べた。「それも力になってますかね」とご機嫌だった。