横綱白鵬(33=宮城野)が関脇逸ノ城(25=湊)に負けて3敗となり、優勝の可能性が消滅した。鋭く踏み込んだ立ち合い。右差し、左上手の形を作りたかったが、上手が取れなかった。「サガリか何かに引っかかった」と左手が空を切った瞬間に、土俵際まで押し込まれた。それでも耐えたが、相手に左上手を与えて優位な体勢を作られると、力強い上手投げに体勢を崩を崩した。「ああいう体勢を作りたかった。それが全て」と潔く負けを受け入れた。

 過去10勝1敗と得意にしていたが、場所前の出稽古では逸ノ城に苦戦しており「場所前から良かったからね」と強さを認めていた。この日の朝も「力、体重、身長も(逸ノ城が)上回っていますからね。自分の形を作っていきたい」と警戒していたが及ばなかった。単独トップの鶴竜と2差ついたため、自身初の2場所連続休場明けからの優勝は目前でなくなった。