日本相撲協会は、大相撲夏場所千秋楽の27日、両国国技館で三賞選考委員会を開き、大関昇進を決めた関脇栃ノ心が、敢闘、技能のダブル受賞を果たした。勝てば受賞という条件付きの力士もいたため、全取組終了後、各受賞者が確定した。

 殊勲賞は、東前頭4枚目の松鳳山(34=二所ノ関)が初の受賞(三賞は4回目)。4日目に、優勝した横綱鶴竜(32=井筒)に今場所唯一の黒星を付けたことなどが評価された。取組前まで7勝7敗だったため、千秋楽の取組で宝富士に勝ち、さらに鶴竜が優勝すればという条件付きで、いずれもクリアした。

 技能賞は栃ノ心が3回目の受賞。右四つ、左上手の四つ身が評価された。栃ノ心は、この日の本割で勢(伊勢ノ海)に勝って13勝を挙げれば、という条件付きだった敢闘賞も受賞。こちらは6度目で、三賞の通算獲得は11回(殊勲2回、敢闘6回、技能3回)となった。

 敢闘賞は14日目まで11勝の西前頭11枚目・千代の国(27=九重)が無条件で獲得。千秋楽も白星で締めくくり12勝3敗の好成績だった。また、勝って2桁10勝に乗せれば敢闘賞という条件がついた、新入幕で西前頭15枚目の旭大星(28=友綱)も千代丸(九重)を送り出して、うれしい三賞初受賞となった。