3日に日本を出発し、母国ジョージアに凱旋(がいせん)帰国していた新大関の栃ノ心(30=春日野)が12日夜、成田空港着の航空機で再来日した。

 母国での滞在は8日間。到着の首都トビリシの空港では、約100人のファンから熱烈な歓迎を受けた。また車に乗車中にも、信号待ちで止まると気付いた他の車のドライバーから「おめでとう!」の言葉を投げかけられるなど「どこへ行っても盛り上がった。あんなにすごいとは…」と本人も驚いた様子だった。

 公式行事では、初場所の初優勝をたたえられ名誉勲章を授与されたマルグベラシビリ大統領とも面会。日本でいうスポーツ庁にあたる政府機関からも勲章を授与されたり、日本大使公邸でも両国の友好親善に貢献したとして表彰されたという。

 1年ぶりの母国で、つかの間の休息…のはずだったが「疲れた。毎日、たいへんだった。あいさつ回りとか(大統領にも)2回会ったし。いろいろ(表彰とかで)もらいました」と、ややお疲れの様子。それでも熱狂的な歓迎には「あそこまで盛り上がるとは思わなかった」と感激の様子。

 休む間もなく、再来日翌日となる13日から、大相撲名古屋場所に向けて、稽古を再開する。滞在中はトレーニングする暇もなく「ちょっと、やせたかもしれない」と話すが、再び稽古の虫となって新大関Vを目指す。