毎場所、十両の取組途中で行っている初日恒例の協会あいさつで、八角理事長(55=元横綱北勝海)が、折からの集中豪雨で被災している関係各方面、被災者に対しお見舞いの言葉を述べた。

 横綱ら三役以上の力士9人を従えて上がった土俵。その冒頭で「このたびの豪雨により、各地で甚大な被害が起こっております。被災された皆さまには、お見舞いを申し上げ、1日も早い復旧、復興をお祈り致します」とマイクを通して語った。

 2011年の東日本大震災以降、自然災害などが起きた際は、初日の協会あいさつで、お見舞いの言葉を入れることが多い。かねて「相撲協会は(災害などを)忘れていないんですよ、ということです」と語っていた八角理事長は、この日のあいさつについて「(被災者が)テレビを観られる状態なのかも分からず(文言を入れるかなど)どうなのかなと思ったけど、気持ちだけでもと思って」と説明。

 「新幹線で相撲観戦に来ようと思った人も(被災者の中に)いるかもしれない。(会場から近い)岐阜もそう。大変な思いをされている。自分たちは祈るしかないが(熱戦の)相撲をお見せして、元気づけられればと思います」と被災者を案じるように話した。