新大関として上々の滑り出しで快勝した栃ノ心(30=春日野)の一番を、協会トップの八角理事長(55=元横綱北勝海)ら関係者も評価した。

 会場の役員室でテレビ観戦した八角理事長は「万全なんじゃない? 左の上手が早かったね」と速攻相撲を分析。新大関としての緊張感は「今日はなかったみたいだね」とテレビ画面を通じて見る限りは、感じられなかった様子。それでも「誰でも初日は緊張するもの。ホッとすると思う。勝って気楽に行けると思う」と看板力士の大関として、場所を最後まで盛り上げる今後に期待を寄せた。

 また幕内後半戦の審判長を務めた審判部の高田川副部長(元関脇安芸乃島)は、間近で栃ノ心の表情などを察知。「必要以上に汗をかいていた」という。ただ、それは高田川親方からみれば栃ノ心の好調さを示すバロメーターに映った。

 「ここ数場所、栃ノ心は緊張感をいい方向に、気合へと変えていた。いい緊張感があるから、今日みたいないい相撲が取れる」と推察した。白鵬や逸ノ城とのガップリ四つの対戦が今場所も楽しみ。「今、四つ身でガツンと行ける力士は、なかなかいない」と胸を合わせた力勝負に期待。「いい滑り出しでしょう」と上々の白星発進を評価していた。