関脇御嶽海(25=出羽海)が栃煌山(31=春日野)を破り、初優勝を飾った。 

 長野県出身初の優勝、名門出羽海部屋では80年初場所の横綱三重ノ海以来38年ぶり、50回目の優勝となった。

 

 ☆御嶽海久司(みたけうみ・ひさし)

 ◆本名 大道久司。1992年(平4)12月25日、長野県上松町生まれ。木曽青峰高-東洋大。178センチ、158キロ。血液型O。家族は父春男さん(67)と母マルガリータさん(46)。

 ◆相撲のきっかけ 運動神経に自信があった小1時、長野・木曽町で開かれた大会で初めて相撲に挑戦するも、体が小さい子に負けて、悔しくてのめり込む。

 ◆鍛錬 小学校のときに父と約束し、自宅の庭石の上で毎日400回、四股を踏むことを日課にした。

 ◆抜群の運動神経 中3時、平均215センチの立ち幅跳びで260センチを跳んだ。妙義龍が持つ、スポーツが盛んな埼玉栄高で今も破られていない記録は271センチ。そこに中学生で肉薄する跳躍力を持っていた。

 ◆プロ入り 東洋大4年時にアマチュア横綱と学生横綱の2冠。当初は和歌山県庁への就職を考えていたが、プロ入りに傾く。反対だった両親を説得して、クリスマスイブ直前に決断。

 ◆長野 長野県出身の関取は元幕内大鷲以来、47年ぶり。地元では「木曽の星」として大フィーバー中。

 ◆得意 母の母国語のタガログ語を話せる。好きな食べ物は特に魚、刺し身。好きな力士は武双山。

 ◆金メダリストが刺激 東洋大時代の2年後輩でリオ五輪競泳男子400メートル個人メドレー金メダルの萩野公介とは、一緒に食事に出掛ける仲。かつて「公介は練習もよくするし、全部尊敬している」と話した。弟分の金メダルに続き、幕内優勝という夢を実現させた。