２１日午前１０時１０分ごろ、秋田市で開かれた大相撲夏巡業で貴乃花親方（４６＝元横綱）が「けいれんを発症して意識がない」と１１９番があった。日本相撲協会関係者らによると、救急車が到着した際、意識は戻っていた。力士を指導中に倒れ、搬送先の病院では駆け付けた関係者と会話もしているという。

　相撲協会の芝田山広報部長（元横綱大乃国）は、貴乃花親方について意識ははっきりしており、検査のために同市内の病院に入院することを明らかにした。２６日までの巡業の残りは休場する。

　芝田山部長は病名を含め、詳しい状況は不明とした上で「会話はできるということだ。集中治療室に入ったとかではない。また連絡を取り合っていく」と説明した。

　貴乃花親方は今年１月、元横綱日馬富士関による弟子の十両貴ノ岩への傷害事件に絡み、相撲協会への報告を怠ったなどの理由で理事を解任された。２月に理事候補選挙で落選。３月には春場所での無断欠勤や、弟子の貴公俊（当時十両）の暴行問題の監督責任を問われて「年寄」に降格。夏巡業には審判として同行していた。