大関栃ノ心(30=春日野)が、かど番脱出へ幕内通算400勝目でスタートした。

西前頭2枚目千代大龍(29=九重)から得意の左四つを奪い、一方的につり出し。「だいぶよかったね」と内容にも好感触だった。

先場所7日目の玉鷲戦で小手投げを食らった際に、右足親指付け根を負傷して8日目以降を休場。夏巡業や1週間前の稽古では踏み込みに不安を感じていたが、この日は「怖さがなくなった」と力強さを取り戻した。

現行のかど番制度となった1969年(昭44)名古屋以降、大関2場所目でかど番を迎えるのは00年秋場所の元大関雅山(現二子山親方)以来18年ぶり8人目。翌場所も負け越して大関から陥落したのは、過去には元大関武双山(現藤島親方)だけ。11年春場所で千代大海が休場、翌場所全休したが、公傷制度(当時)によって陥落しなかった。