横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、優勝した昨年3月の春場所以来、9場所ぶりに勝ち越しを決めた。

西前頭3枚目の遠藤との立ち合いは、手つき不十分などで3度続けて不成立。4度目の立ち合いは右で張って左を差し、一気に寄り切った。左大胸筋痛などで、先場所まで8場所連続休場から、今場所は進退を懸けて出場し、最低限の目標をクリアした。

支度部屋で、これまでと変わらず口数の少なかった稀勢の里は「集中して、しっかりと相撲を取ろうと思っていました」と、立ち合いを振り返っていた。