第70代横綱日馬富士引退披露大相撲が30日、東京・両国国技館で行われた。

元日馬富士関は、綱締め実演で土俵に上がった後、「最後の土俵入り」。露払いに横綱鶴竜、太刀持ちに横綱白鵬を従え、不知火型を披露した。

この後の断髪式では、リオ五輪柔道金メダルの大野将平、元WBO世界バンタム級王者亀田和毅のほか、稀勢の里ら3横綱がはさみを入れ、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が止めばさみを入れた。

まげを切った後は、オールバックに整髪。タキシードを着込んで、最後は土俵上であいさつした。

「皆さん、こんにちは。今日は足元が悪い仲、私の引退相撲にお越しいただき、誠にありがとうございます。皆さまの温かい声援と支えのもとで、第70代横綱になることができました。横綱という地位を授かった時は、相撲を通じて皆さまに感動と喜び、勇気を与える相撲を全身全霊で考えてきました。16歳で大相撲に入り、素晴らしい親方、おかみさん、そして縁があって出会った素晴らしい方々の育成のもとで18年間、全身全霊で頑張ることができました。ありがとうございました。今日は皆さんの前でどういうごあいさつをしたらいいか、ずっと考えてきました。今の私には感謝だけです。本当にありがとうございました。相撲道で縁があって出会った方々をこれからも大切にして、真っすぐ前向きに頑張ってまいります。これからもよろしくお願いいたします」

満員の観客から拍手が送られ、土俵を後にした。