下咽頭がんと肺がんの影響による衰弱のため、8日に70歳で亡くなった、大相撲の元横綱で、プロレスラーやタレントとしても活躍した輪島大士さんの葬儀・告別式が15日、東京・青山葬儀所で営まれた。日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)、NHK解説者の北の富士勝昭氏、プロ野球巨人の原辰徳前監督、好角家のデーモン閣下ら約500人が参列した。

輪島さんと現役時代に対戦して通算7勝5敗と勝ち越した北の富士氏は「一番取りにくい力士でした」と振り返った。輪島さんの代名詞となった「黄金の左」の強さはもちろんのこと「右からのおっつけが効いた。あれは素晴らしかった。同じ左四つでこっちが十分になっても相手はもっと十分だった。足腰も強かった」と話した。

輪島さんは現役引退後に花籠部屋を継承するも、年寄名跡担保問題で相撲協会を退職。その後はプロレスラーに転向し、アメリカンフットボールの学生援護会総監督やタレント活動も行った。波瀾(はらん)万丈人生を送った輪島さんを、北の富士氏は「北の湖相手に14回も優勝するのはすごいこと。華があった横綱でした。いろいろあったけどそれも含めて話題性のあった力士でした」としのんだ。