大相撲の秋巡業が17日、京都市の島津アリーナ京都で行われ、横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が関脇御嶽海と三番稽古を行った。本場所で対戦する相手と11番とって、9勝2敗。相手に御嶽海を指名した理由こそ「それを良く聞かれますけど、特に言わないですよ」と明かさなかったが「いい稽古ができました。いい汗をかいた。お互いが力を出さないと、いい稽古にならないからね」と満足そうに話した。

8場所連続休場後、進退場所とされた秋場所で10勝5敗。久々に15日間を“完走”した。秋場所前の夏巡業も皆勤したものの、後半に入った今回の秋巡業は、違う手応えがある。「やっぱり本場所をはさんでいるんでね。仕上がりはよくなっています。(秋場所は)きつい部分もありましたけどね。今まで当たり前にやってきたけど(秋巡業は)当たり前じゃないような、ね。新鮮というか…いい状態です」。九州場所は11年に大関昇進を決め、16年は12勝3敗の準優勝で横綱昇進の足がかりを作った。「いいイメージ? そうですね。九州はいつもいいですね。(10日目から休場した)昨年は悔しい思いをしたけど、あれがなかったら…」とも話した。雪辱への思いが、復活ロードの分岐点となった九州場所は、11月11日に初日を迎える。「しっかりやっていきたいですね」と完全復活の足場を固めていく。