大相撲の秋巡業最終日が28日、山口・周南市で行われた。大関栃ノ心(31=春日野)は、関脇御嶽海と平幕の朝乃山と10番取って全勝した。

約1カ月に及んだ今巡業は疲労などを考慮して途中、稽古を休む選択もあったというが「ここまできたら最後までいこうかと」とやり切った。長期巡業も「早かったね。慣れてきた」と涼しい顔だった。

今巡業は朝乃山を指名して、朝稽古で相撲を取ることが多かったという。その狙いは「うちの部屋ではできないからね。(栃煌山と碧山は)押し相撲ですから」と、部屋にはいない四つ相撲相手を求めていた。加えて「しっかり立ち合いから当たってくる。若いし力ある」と朝乃山の実力を買っている。

一年の納めの九州場所(11月11日初日、福岡国際センター)では、横綱鶴竜と51勝で並んでトップの年間最多勝もかかってくる。右足親指のケガも完全に治ったとまではいかないが「今場所は良い場所にしたい。最後にね」とニヤリとした。