東前頭12枚目碧山(32=春日野)が幕内で初の8連勝を飾り、勝ち越しを決めた。西前頭8枚目宝富士にまわしを与えず、小刻みな突き押しを約30発見舞って体を起こし、最後ははたき込んだ。

「押し切りたかった。相撲は良くないけど、押していたから(はたきが)効きましたね」。

7連勝は13年名古屋場所6日目からと、優勝次点だった17年名古屋場所初日からの2度あったが、自己記録を更新して2場所ぶりの勝ち越しを決めて表情は緩む。

何度も足腰の故障に泣いた。今場所も後半戦に入り、疲れは「少しあります」という。前日夜は宿舎にかかりつけの整体師を呼んで、太ももなどのマッサージを受けた。「足が疲れてくると腰も痛くなるから。今日は向こう(整体院)に行って、診てもらいます」。残り5日で、優勝争いトップの貴景勝と1差。賜杯レースについて「考えてません」と即答したが、勝負どころを前に抜かりはない。