日本相撲協会は5日、幕内力士の貴ノ岩(28=千賀ノ浦)が冬巡業中に付け人に暴力を振るったため、謹慎させたことを発表した。

日本相撲協会は同日、冬巡業が行われた福岡・行橋市市民体育館から貴ノ岩を東京・両国国技館に呼び、千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)同席のもと事情を聴取。鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)と宮田主事が事情を聴いたところによると、貴ノ岩は4日午後11時ごろ、宿泊先のホテルで付け人に対し、平手と拳で4、5回殴った。きっかけは、忘れ物をした付け人が言い訳をしたことだという。付け人は大きな外傷はないものの、ほおがはれており、病院で診察を受けた。

日本相撲協会は貴ノ岩に対し、今後の冬巡業を休場させ、所属の千賀ノ浦部屋で謹慎させる。今後は付け人らから事情を聴き、処分などを検討する可能性がある。

貴ノ岩は昨年11月の秋巡業中、元横綱日馬富士から暴行された。日本相撲協会は10月に暴力決別宣言と暴力問題再発防止策を発表したばかりだった。