稀勢の里が逸ノ城にはたき込まれて2連敗となり、不名誉な記録がまたひとつ加わってしまった。

昨年9月の秋場所千秋楽で大関豪栄道に敗れて以降、11月の九州場所では初日から4連敗して途中休場。前日13日の初場所初日も小結御嶽海に敗れ、この日の逸ノ城戦と合わせて3場所にわたって計7連敗(不戦敗を除く)となった。横綱の7連敗は、99年名古屋場所から秋場所まで、同じく足かけ3場所で記録した貴乃花と並ぶワーストタイ。進退の懸かる場所で、痛すぎる連敗発進となった。

幕内最重量226キロの逸ノ城には、大関時代に初めて顔を合わせ、横綱昇進前までは8勝3敗と得意としていた。だが横綱昇進後はこの日を含め4戦全敗となった。

九州場所前の二所ノ関一門連合稽古では三番稽古に指名し、9勝2敗と大きく勝ち越すなど、苦手意識を払拭(ふっしょく)に努めていた。

初日に敗れた支度部屋では、報道陣から「ここからという気持ちか」と問われ「そうですね」と話した。巻き返しへ、静かに闘志を燃やしていた。だが、結果は伴わなかった。