ここまで無傷で白星を並べていた御嶽海(26=出羽海)が小結対決で妙義龍(32=境川)に押し出しで敗れた上に、左膝を痛め7日目からの出場が危ぶまれる状況に陥った。

VTRを見る限り、どの場面で痛めたのか分からない状況に、八角理事長(元横綱北勝海)も「(どこで痛めたのか)見えなかった。(どこかの)タイミングかな?」と首をひねった。相撲そのものも、5日目までとは異変を感じたようで「安全に取りたいという気持ちが強かったのかな。(上体が)浮いて引いてしまった。動いて(相撲を)取る人は受けられないから(番付)下と取る時は難しい。思い切って攻めるといなされる、という恐怖心があるから難しい」と説明。番付上との対戦が続いた5日目までとの、土俵に臨む上で精神的な難しさの違いを説いた。

土俵下で審判長を務めた審判部の阿武松部長(元関脇益荒雄)も「どこでケガをしたのか分からない」と話した。ただ、やはり異変は感じ取ったようで「立ち合いから押していけなかった。アレッと思った瞬間、力が抜けたよう(に後退する相撲)だった」と振り返った。ここまでは「(全幕内の中で)一番、いい相撲を取っていたのでね…」と残念そう。御嶽海が7日目から休場するかどうかは不明だが、今場所は横綱稀勢の里の引退に始まり大関栃ノ心、横綱鶴竜と上位陣の休場が続出。若手の台頭と相まって「大きな転換(期)。波が来ているのか…。本当にみんな頑張ってもらいたい」と、新旧交代の空気を感じ取っているようだった。