白鵬が、動く松鳳山をはたき込んだ。立ち合いで弾き、向かってくる3度目のタイミングで仕留めた。「動きについて行って、上回る気持ちでね」。余裕十分の取り口で、ただ1人全勝を守った。

元横綱大鵬で72歳でなくなった納谷幸喜さんの七回忌だった。白鵬は、大鵬の32回優勝を追いかけ、追い越した。目標であり、恩人。「手を合わせに行けてないんですよ」。今年はまだ墓参りをしていないことに申し訳なさそうだが、思いは胸にある。命日の「初場所1月19日」は途中休場した昨年を除き、これで6戦全勝だ。

7日目の単独トップ。定位置に就いたイメージを「当たり前と言えば、当たり前だけどね。やっぱり1日1番。その気持ちは変わらないね」。独り旅が始まるか。