日本相撲協会は、大相撲夏場所千秋楽の27日、両国国技館内で三賞選考委員会を開いた。

殊勲賞は小結御嶽海(26=出羽海)が4回目(三賞は7回目)の受賞を果たした。6日目の妙義龍戦で右膝を負傷し、翌7日目から休場。再出場した11日目に、それまで全勝だった横綱白鵬(宮城野)に土をつけたことで優勝争いを混戦に持ち込んだ。また、初日には稀勢の里(田子ノ浦)、2日目には鶴竜(井筒)と35年ぶりの3横綱総ナメ。さらに優勝した玉鷲(34=片男波)、2差で優勝次点の貴景勝(22=千賀ノ浦)の両関脇も撃破し、大関戦も1勝1敗。千秋楽も敗れ8勝止まり(4敗3休)だったが、白星の価値を評価された。また、休場力士の三賞受賞は初めて。47年秋場所から制定され、足かけ73年の歴史を持つ三賞で、史上初という“珍事”となった。

また優勝すればという条件付きだった玉鷲も、初の殊勲賞を獲得。敢闘賞も初受賞(三賞通算は3回目)した。玉鷲同様、優勝すればという条件付きだった貴景勝は殊勲賞を逃したが、押し相撲を評価され技能賞を初受賞(三賞通算は6回目)した。