日本相撲協会は31日、鳴戸部屋の20歳の三段目力士が未成年の弟弟子に対し、暴力を含むいじめを繰り返していたと発表した。

仕事のミスなどに対して当初、加害者の三段目力士はスマートフォンの角で頭をたたくなどしていた。昨年9月ごろからは柔道の絞め技を繰り返した。さらに別の弟弟子に命じて絞め技をかけさせ、12月25日ごろに被害者は1度失神。1月まで10回程度行ったという。

事実を知った鳴戸親方(元大関琴欧洲)が、初場所初日の1月13日に問いただすと、大筋認めた。同親方の判断で三段目力士は出場を自粛、自宅謹慎とし、鏡山コンプライアンス部長(元関脇多賀竜)に報告。8日の臨時理事会で師匠の監督責任など関係者の処分が決まる。被害者に被害届提出の意思はない。芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「暴力はダメと若い衆にも研修などで教えていくしかない」と、変わらず暴力根絶への決意を語った。