大関貴景勝(22=千賀ノ浦)の誕生だ。日本相撲協会は27日、夏場所(5月12日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開き、貴景勝の大関昇進を満場一致で承認した。大阪市内のホテルで行われた伝達式で使者2人(出羽ノ海親方、西岩親方)に伝達された。貴景勝は口上で「大関の名に恥じぬよう、武士道精神を重んじ、感謝の気持ちと思いやりを忘れず相撲道に精進してまいります」と述べ、地位の重みを踏まえて決意を口にした。使者が到着する前には、壇上で手をついて練習していた。汗を何度もぬぐい、緊張して落ち着かない様子だった。

過去の口上も映像で確認し、前師匠の元貴乃花親方の「不撓(ふとう)不屈」や元大関貴ノ浪の「勇往邁進(ゆうおうまいしん)」、11年に昇進した現平幕琴奨菊の「万理一空」などが印象に残ったと話していた。

22歳7カ月22日での昇進は、年6場所制が定着した58年名古屋場所以降で初土俵を踏んだ力士では、史上9位の年少大関。初土俵から所要28場所の昇進は、58年以降では幕下付け出しを除いて6位の速さとなった。