大相撲の優勝力士に贈られるハンガリー友好杯が日本・ハンガリー外交関係開設150周年を機に一新されることになり、8日に両国国技館で発表された。

従来のものは高さ115センチ、重さ37キロの縦長のつぼで、86年初場所の導入から今年の春場所で約33年間の務めを終えて引退、相撲博物館に寄贈される。夏場所から導入される新たな友好杯は超巨大ティーカップ&ソーサー。カップの口径は40センチ、重さは全体で15キロある。新旧杯はいずれも、同国を代表する磁器工房ヘレンド社によるものだ。

この日会見に出席したハンガリーのパラノビチ・ノルバート特命全権大使は「友好杯はお相撲だけでなく、日本との友好における大切なものです」と言い、新友好杯を「花、蝶(ちょう)の描かれたデザインは、ヘレンド社で一番伝統のある、ハンガリーっぽいもの。同社史上最大のティーカップになります」と説明した。

新友好杯は立案から2年がかりの大作。非売品のため価格はないが、同社関係者によると通常サイズのティーカップ1セットが4万円。「カップの容量は約100倍ですが、これだけ大きなものを作るのは技術的に非常に困難なだけに(製造費は)100倍以上でしょう」(同関係者)と言い、推定400万円以上の逸品になる。