大相撲夏場所で初優勝を平幕で成し遂げ、名古屋場所(7月7日初日、ドルフィンズアリーナ)で東前頭筆頭まで番付を上げた朝乃山(25=高砂)が6月30日、宿舎を構える愛知・蟹江町で稽古後のイベントでファンと交流した。

前日29日まで3日連続で時津風部屋で出稽古。この日は「イベントもあるし疲労もたまってきたかなと思ったので基礎練習で」と、土俵回りで腰やてっぽう、若い衆にぶつかり稽古で胸を出すなどに抑えた。

稽古後は、愛知県警蟹江警察署の一日警察署長に任命され、自転車運転時のヘルメット着用の啓発運動に協力する形で、安全運転を呼びかけた。その後は、雨が降りしきる中、駆けつけた地元ファンに、ちゃんこ鍋を振る舞うなどファンとふれ合った。

初日まで1週間を切る7月1日からは再び、出稽古を再開する予定。まずは横綱白鵬(34)もラブコールを送っている宮城野部屋が有力視されるが、朝乃山本人は決めかねている様子。「腹をくくって…というか、ここまで来たら(番付が上がったら)いろいろな人とやりたい。自分はまだ弱いし、強い関取の胸を借りたいと思う。それ(姿勢)は三役、大関になっても同じ。横綱になったら立場は変わるだろうけど、挑戦者の気持ちは忘れないでいたい」とブレない向上心を口にした。ただ、やはり最強横綱との手合わせに踏ん切りをつけることにはブレがある?ようで「行って損することはない…けど…う~ん」とグラグラ。最後に踏ん切りをつけたかのように「よしっ!」と発し腰を上げたと思いきや「風呂入ろう」とニヤリ。まさかの猫だましで? 報道陣を笑いの渦に誘うなど相撲とは違い、コチラの方は正攻法とはいかないようで…。