心臓が停止して緊急入院していた、大相撲名古屋場所担当部長の出羽海親方(51=元前頭小城ノ花)が、同場所3日目の9日、職務に復帰した。同親方は4日の朝稽古を指導中に倒れ、6日まで入院。相撲協会が行っているAED講習会の経験などが生き、力士ら部屋関係者の迅速な対応で後遺症もなく、初日の7日から部屋で稽古を指導するまで回復。名古屋場所を開催している名古屋市のドルフィンズアリーナには、この日から出勤した。

報道陣に対応した同親方は「もう元気です」などと現状報告し、終始笑顔だった。3日間の入院中の様子については「安静にしていた。リハビリというほどじゃないけど、軽い運動もしていた」と明かした。AEDを使った部屋関係者の的確な対応については「できれば(AEDを)使いたくなかったけどね」と申し訳なさそうに話したが、協会の取り組みとして講習会を行ってきたことには「やっていなくて、もの(AED)がなければどうしようもなかった」と、感謝していた。

「健康なつもりだったけどね。こういうのは初めて。いろんなことが重なったのだと思う」と、振り返った。弟子で昨年の名古屋場所優勝の関脇御嶽海には「頑張ってほしいね」と期待していた。