大相撲の横綱白鵬(34=宮城野)が新十両に連日、稽古をつけた。

29日、夏巡業が大阪・羽曳野市で行われ、十両のぶつかり稽古で白鵬が一山本(25=二所ノ関)に胸を出した。約6分間引っ張り回し、泥まみれにさせ「ちょっと(当たりが)高めかなと思うけど、これからでしょうね。もろさがありそうで芯があった。そうじゃないと関取になれないけどね」と、今後の成長を期待した。

28日は琴ノ若、この日は一山本と、名古屋場所で新十両昇進を果たした2人。他に竜虎、木崎海が昇進したが、滋賀・草津市で行われる30日の巡業以降も新十両に胸を出すかと問われると、ニヤリと笑った。

横綱の胸を借りた一山本は「光栄なことです」と笑顔を見せた。中大時代に全国学生相撲選手権16強など実績を残し、16年3月の卒業後に就職した地元北海道の福島町役場を退職。年齢緩和制限を利用して、17年1月の新弟子検査に合格した“脱サラ力士”。新十両だった名古屋場所では9勝6敗と、幸先の良いスタートを切った。夏場所で平幕優勝した朝乃山とは同学年で大学時代から仲が良く、学生時代の対戦成績は「1勝2敗」という。当面の目標は幕内昇進で「順調にきている。(幕内に)1場所でも早く上がりたい」と意気込んだ。