大相撲夏巡業が25日、東京・千代田区の商業施設「KITTE」で行われ、20代最後の1年となる前頭錦木(29=伊勢ノ海)が、将来的な賜杯獲得へ意欲を燃やした。

夏巡業に参加したこの日、29歳の誕生日を迎えた。ケーキを両手に祝福を受け「うれしい。20代最後なので力の限り頑張りたい」と笑顔で意気込んだ。

昨年名古屋場所の御嶽海から始まり、この1年で初優勝力士が続々と誕生した。「若手が頑張っているのもあるし(初場所で初優勝した)玉鷲関も頑張っている。頑張っていればたどりつく、できるんじゃないかというのはある」と、自身より5歳上のベテランの快挙により、初優勝への現実味が増したという。

昨年10月に結婚し「家族、奥さんは守らないといけない」と、一家の大黒柱として責任感を口にする。1月の初場所では、自己最高位の東前頭2枚目で金星を奪うなど存在感を発揮したが、秋場所(9月8日初日、東京・両国国技館)の番付は幕内下位に沈む見込み。落差の激しい1年も残り2場所となり「(秋場所では)勝ち越さないと落ちてしまうので、成長できるように頑張りたい」と、逆襲に向けて力強く話した。