大相撲秋巡業が9日、栃木・大田原市で行われ、同県出身の前頭貴源治(22=千賀ノ浦)が地元を沸かせた。朝稽古の申し合いでは平幕の碧山、松鳳山らと計6番取り、ぶつかり稽古では竜電に胸を借りた。

約6分間で砂まみれになったが、会場から大きな声援と拍手が巻き起こり「いつも気合は入っているけど、ありがたいこと」と笑顔。「ぶつかりは(今巡業の)どこかでやらないといけないと思っていた。久しぶりできつかったけど、うれしかったです」。

巡業ではより一層、体調管理を意識しているという。「油断すると食べ過ぎて体が大きくなりすぎる」と、夜は炭水化物を摂取しない。巡業に同行しているトレーナーに、毎日マッサージを頼むよう心掛けている。「四股、すり足、腕立てでしっかり体をつくりたい」と話した。

九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)は幕内から十両への陥落が濃厚。「1場所で戻りたい気持ちはもちろんあるけど、その前に自分の相撲を取ることが大事」と力を込めた。