日本相撲協会が26日、広島市で行われた秋巡業で、関取衆が観客の質問に答える新企画を行った。

この日は地元広島出身の式秀親方(元前頭北桜)が司会を務める中で約15分間、平幕の隠岐の海(34=八角)、琴奨菊(35=佐渡ケ嶽)の2人が、4人の小学生男女の疑問を解消。「なんでお相撲さんになったんですか」などの質問に、隠岐の海は「体が大きかったから」、琴奨菊は「親孝行をしたかったから」など返答。子どもたちのほほえましい質問、関取2人のユーモアあふれる返しに、観客からは終始歓声、笑い声などが巻き起こった。

司会者として歯切れのいいトークで企画を展開した式秀親方は「子どもの(ちびっ子)相撲がなくなって、その代わりじゃないけど、お子さんやお客さんと交流するのは巡業ならでは」と満足げに話した。巡業で人気企画だった「ちびっ子相撲」は、子どもたちの安全を理由に昨年から行われていない。その中で、巡業部では代替案などを話し合ってきたという。

今後、12月の冬巡業などで同企画を行うかは未定だが、入間川親方(元関脇栃司)は「ファン層を広げていくためにいろんなことを試したい」と意欲的に話した。