大相撲初場所(12日初日、東京・両国国技館)で新入幕を果たした東前頭17枚目霧馬山(23=陸奥)が8日、東京・渋谷区のネスカフェ原宿で「ネスレ日本」から化粧まわしを贈呈された。

陸奥部屋には、15年からネスレのコーヒーマシンが稽古場、ちゃんこ場、師匠の部屋と3カ所に設置されており、力士らは日常的に「ネスカフェ」のコーヒーを飲んでいる。自身がコーヒーを飲むデザインに、霧馬山は「素晴らしい。うれしいです」と笑顔を見せた。贈呈式に出席した師匠の陸奥親方(元大関霧島)は「いい成績を残して(ネスレに)恩返ししてほしい」と、初場所での活躍を期待した。

故郷のモンゴルではコーヒーを飲む機会はほとんどなく、日本に来てコーヒーの魅力に気づいた。「(コーヒーは)好き。稽古が始まる前とかに1日1杯くらい、ブラックで飲んでいる」。ネスレは「陸奥部屋ポリフェノールたっぷりちゃんこ鍋セット」を8日から、ネスカフェ原宿にて1000円で提供する。初場所中に霧馬山が白星を挙げた翌日は、半額の500円での提供に。霧馬山は「(ちゃんことコーヒーの)セットで食べたことはない。これから食べてみたい」と目を輝かせた。

この日の朝は、兄弟子の横綱鶴竜とともに時津風部屋への出稽古で初場所に向けて調整した。同じモンゴル出身の横綱白鵬に指名され、三番稽古で5番取って全敗。ぶつかり稽古では鶴竜には胸を出してもらい「めっちゃ疲れたっす。フラフラになった」と苦笑いを浮かべた。それでも両横綱と肌を合わせる貴重な機会。「ありがたいこと」と感謝した。

新入幕の初場所は初物ずくめになる。鶴竜の土俵入りでは露払いを務める予定で、前日7日に東京・明治神宮で行われた奉納土俵入りでは“デビュー”した。「緊張したけど、思ったよりできた。ドキドキしたけど」。初めての幕内の舞台。新入幕で10勝以上を挙げれば、三賞獲得にも前進する。陸奥親方は「本人は2桁勝って敢闘賞を狙っていると思う。期待している」とニヤリ。師匠のプレッシャーを受け、23歳のホープは「(星勘定は)考えないで頑張りたい」と、照れくさそうに話した。【佐藤礼征】