12月9日に師匠の高砂親方(元大関朝潮)が65歳の誕生日を迎え、日本相撲協会の停年となる高砂部屋を、現在は部屋付き親方で、元関脇朝赤龍の錦島親方(39)が師匠として継承することが20日、分かった。

既に大相撲11月場所10日目の17日に、年寄名跡交換に必要な書類を同協会に提出しており、場所後の理事会で承認され次第、錦島親方が8代目高砂を受け継ぐ運びとなる。

部屋にはもう1人、若松親方(50=元前頭朝乃若)が部屋付き親方として在籍している。高砂親方と同じ近大出身で、同大や東洋大とのパイプを作り、大関朝乃山ら有望力士のスカウトなどに尽力してきた。錦島親方の兄弟子でもあり、同協会の副理事も務めている。

一方で、現役時代は押し相撲でならした若松親方の最高位は、三役目前の西前頭筆頭止まり。初代高砂浦五郎こそ平幕力士だったが、2代目以降は横綱2人、大関2人を含め6代連続で三役以上経験者だった。2人のどちらを後任に据えるかで熟慮を重ねた結果、現役時代の実績や、周囲の声などもろもろ、勘案し錦島親方に決まった。また関係者によれば、大関朝乃山(26)が引退した際は、9代目高砂として部屋を継承させることにも理解を示しているという。

モンゴル出身の錦島親方は、00年初場所初土俵。03年春場所で新入幕を果たし、最高位は関脇。三役を5場所務め17年春場所で引退し、同年4月に日本国籍を取得した。通算成績は687勝679敗で、三賞は4回(殊勲賞1、敢闘賞1、技能賞2)受賞した。